「幸福の資本論」を読んで人生の最適解について考えてみる
皆さんは自分の人生に満足しているでしょうか？
私は最近子供ができたことにより人生の幸せとは何だろうか考える機会が増えてきました。現在は内科医として働く中で仕事内容に満足しており、金銭的にも不自由がない生活をしております。もとともとは内科医としてある程度キャリアをつみ、そこから発展途上国で国際医療協力へ関わっていく計画を立てていたのですが、自分の自己実現だけが人生の幸せなのか迷っております。その中で「幸福の資本論」という本を読んで、人生の最適解について考えてみます。
人生の幸福の3要素は金融資産、人的資本、社会資本
この本では、幸福の3つの要素として、①金融資産、②人的資本、③社会資本を挙げてます。ここでの金融資産は財産、人的資本は働いてお金を稼ぐための力、社会的資本は友達や家族を含めた人的ネットワークのことです。そして、この3つのの合計値が幸せの合計値としてます。
お金に不自由がない状態で、自分の能力、スキルを生かして社会で活躍し、人間関係が十分に築けている状態が最大限幸福な状態です。
それぞれを最大限実現するための最適戦略についてまとめると以下のようになります。
分散投資をして経済的独立を目指す
お金による幸福を感じるには上限（年収800万、金融資産1億円）があるとしながらも、幸せになるためには経済的自由を達成する必要があるとしてます。そして、資本主義の社会では長期的には社会は発展するため、分散投資をすることで利益を得て経済的独立を目指すべきとしてます。
好きなことに集中投資して自己実現をおこなう
人的資本はお金を得ることに加えて、自己実現のための役割があるとしてます。
仕事を以下の2つに分類しています。
クリエイティブクラス ＝ 時給換算できない高度な仕事
その中でクリエイティブクラスの仕事は、拡張可能できる仕事（＝クリエイター）、拡張できない仕事（＝スペシャリスト）に分けています。
拡張可能できる仕事は、映画スターのような仕事です。ヒットすれば世界中の映画館、テレビへ拡散され、上限のない収入を得ることができます。
拡張できない仕事は、弁護士、医師のような仕事です。定型化された仕事ではないが、扱える仕事量には限界があり収入にも限界があります。
自己実現のためには、クリエイティブクラスをおこなうこと。お金を稼ぎ、自己実現することの両方を達成するためには、好きなことに人的資本の全てを投入し、そこからマネタイズ（ビジネス化）することを目指すべきとしてます。
人間関係は取捨選択して大切な人と深く付き合う
人間関係を以下の空間に分けています。
愛情空間 ＝ 家族などの最も大切な人からなる空間
友情空間 ＝ 親しい友達からなる空間
貨幣空間 ＝ 上記以外ののお金を媒介としたつながりからなる空間
最適な人間関係の築き方として、どの組織、グループにも属さないことで煩わしい人間関係を捨てること。 その上で、家族や親しい友人との強いつながり（＝愛情空間、友情空間）を大切にし、それ以外の人間関係を弱いつながり（＝貨幣空間に）置き換えることを最適としてます。
以上を踏まえて自分の現時点での人生の最適解について考えてみました。
① インデックス投資を続ける
人的資本、社会資本に注力するため、最小限の労力で経済的自由を達成する必要があります。そのために有用なのは、インデックス投資です。EFT、積立NIASA、iDeCoを自動化して最小限の労力で積み立ていこうと思います。
医師の仕事はクリエイティブクラスではありますが、拡張できない仕事であり、収入を最大化するためには投資も継続しておこなっていく必要があるでしょう。
② キャリアを追求する
経済的自由を達成した上であれば、お金の観点を除いて自分のおこないたい仕事を選択することができます。発展途上国で国際医療協力をおこなうキャリアを選択した場合、医師としての高収入は望めなくなりますが、経済的自由を達成できていれば心おきなくキャリアを追求することができます。内科医のキャリアを積みながら、継続して国際協力キャリアを目指していきます。
③ 家族、親しい友人を大切にする
組織に属さず、人間関係を最小化して、家族や親しい友人を大切にします。医師として働く場合、完全に組織に属さずに働くことは難しいですが、医局に所属しなくても働いていくことは可能です。また、子供が生まれた時など、時期によっては自分のキャリアを追求するより、家族との時間を大切にするべきでしょう。
まとめ
人生の最適解を考えると、金融資産、人的資本、社会資本のそれぞれを最大化する努力をおこなうことは重要です。
