バックパッカー医師が最強を目指す

バックパッカーが好きな内科医。最強を目指して、キャリア、旅、語学勉強、投資などについて書いていきます。

医師として国際協力に関わるには?

医師の国際協力と考えた時に多くの人が思い浮かべるのは国境なき医師団やジャパンハートのような現地でのNPONGO活動ではないでしょうか。

医師として国際協力に関わるにはどのようなキャリアを描けばいいかについて考えてみます。私自身多くの人々に会ってお話を聞いたり、インターネットで国際協力に携わる医師のキャリアやインタビューについて検索する中でリサーチを行いました。

日本人医師として国際協力に関わるにには大きく分けて4つの道のりがあります。

 

 

① 現地のNGO/NPO活動をおこなう

まず思い浮かべる、国境なき医師団やジャパンハートのような活動がこちらです。この進路を目指す場合は日本で臨床経験を積みながら、発展途上国での臨床をおこなえる機会を狙います。この選択肢の最大のメリットは直接臨床がおこなえるということです。

 

一部例外もありますが、多くの国々の現地で臨床行為を行うには現地の医師免許が必要となります。国境なき医師団やジャパンハートのような団体は現地の許可を得ることで臨床行為ができます。その他の選択肢の場合、研究や公衆衛生、政策を通じて国際協力に関わることになり、直接現地で患者を診察して治療することはできません。

 

最大のデメリットは収入です。基本的にはボランティアのため、多くの場合は貰えても現地で生活する最低水準の給与しか得られず、日本で医師として働いていればえられていたであろう金額と比べると大きな隔たりがあります。また、一度日本でのキャリアを中断する必要があり、キャリアアップも見込めません。このデメリットを考慮してでも現地で臨床行為をおこないたいという強いモチベーションが必要です。

 

国境なき医師団に参加される先生方は短期での任務を繰り返しながら、任務の合間に日本でのアルバイトで生活費を賄っているようです。

 

② 医系技官として国際機関に出向する

厚生労働省の医系技官として勤務し、国内勤務を経験しながら海外勤務の経験を目指します。日本の医師免許を持ちながら最も高い確率でWHOに行く方法がこれです。医系技官を目指す医師は少なく、更にその中でも国際機関で働きたいと考える人は更に少ないと考えられます。

 

この選択肢のデメリットは、臨床との両立ができないことです。最近は厚生労働省でも兼業を認めていて週1程度は外来等のアルバイトはできるようですが、メインは行政の仕事になります。臨床経験をある程度積んだ後にメインは行政の仕事での構わない!国際機関に絶対に行きたい!と考えている場合は有用な進路でしょう。

 

臨床をある程度積んだ段階で出向という形で2-3年の短期で厚生労働省に勤務、そこから海外機関へ出向する、というキャリアもあるようです。

 

③ 国際機関を直接目指す

WHOなどの国際機関職員を直接目指す進路です。最も難易度が高い選択肢になります。医師の場合、ある程度臨床経験を積んで、MPH等へ留学し、の学位を得た上で国連機関へ就職するという流れが多そうです。

 

直接採用を目指す場合、世界中のエリートと争う必要があるのでとてつもなく難関です。

日本人としてのメリットを享受しながら国際機関機関を目指す方法があります。それが外務省のJPO制度です。

 

www.mofa-irc.go.jp

 

こちらも難関ですが、英語力、修士卒業以上の学位、3年以上の臨床経験があれば応募することができます。

 

④ 研究機関でアカデミックに関わる

大学などの研究機関で公衆衛生などの分野でアカデミックに関わる方法です。研究をしながら現地でのフィールドワークが海外活動の中心になるので、現地でがっつり臨床をおこなうとは違ってくるかも知れません。

 

自分の場合どの進路を選ぶか?

臨床は楽しいのがっつりと関わりながら国際協力をおこないたい場合、①の選択肢になりますが、収入面で心配が残ります。

そこで投資をおこないながら、Financial Independenceを目指して、収入の心配をせずに国際協力をおこなうことが自分の目指している方向性です。

 

臨床経験を積みながら、国際協力に携わる道を模索していこうと思います。